クレイトーニュモス
Κλειτώνυμος
Kleitonymos

概要

パトロクロスに殺された、アムピダマースの幼い息子。

出自

アムピダマースの子。 母親は不明。

神話

(恐らくは幼少期の)パトロクロスが幼い子供を殺したことがある(ホメーロス「イーリアス」23巻87行)、という以上の情報がない。 そして、肝心のホメーロスには殺された子供の名前が書かれていない。 殺された子供の名前には諸説あるが、確認しやすいアポロドーロスの情報からクレイトーニュモスとした。

出典

イーリアス

ホメーロスイーリアス第23巻83行から90行あたりにかけて、パトロクロスの亡霊がアキレウスに話しかけている内容の中に、彼がアムピダマースの息子を殺したことが語られている。 ここでは、殺されたアムピダマースの息子の名前は出てこない。 ただ、サイコロを使ったゲームをしているときに、パトロクロスが立腹して、分別もなく殺してしまったことが淡々と語られている。

イーリアス古注

古注にいくつかの名前のバリエーションの記述があることは、LoebのFrazer訳によるアポロドーロスの、この部分に対する脚注(Vol.II, P.76)により知ることができる。 イーリアスの古注はAmerican Libraryスキャンされたものを閲覧できる。 それによると、クレイソーニュモス(Kleisonymos, Κλεισώνυμος)、アイアーネース(Aianes, Αἰανής)、リューサンドロス(Lysandros, Λύσανδρος)などが挙がっている。 それらがどのような情報によるものか、までは書いてない。

アポロドーロス

アポロドーロスの「ギリシア神話」第3巻13.8の最後に、パトロクロスが殺したアムピダマースの息子の名前がクレイトーニュモスであることが記されている。

ストラボーン

ストラボーンの地誌第9巻4.2の最後に、パトロクロスが誤って殺人を犯したことが記載されている。 そこではホメーロスの話によると、とパトロクロスが亡命したいきさつを書いているので、アムピダマースの子を殺したことであると知られる。 ストラボーンによれば、殺された子供の名前はアイアーネース(Aianes, Αἰανής)であるという。

オウィディウス

オウィディウスの「黒海からの手紙」第1巻3歌73行あたりで、少年であったパトロクロスが殺人を犯し、故郷を去ったことが歌われる。 しかし、ここでは殺された人物の名前は出てこない。

改訂履歴