古代ギリシアの宗教は、入信者以外への教義の漏洩を厳しく禁じており、教義などを記した記録というものが残っていません。 オルペウス教もまた、他の古代ギリシアの宗教と同じように聖書のような教義に関する物語などを一堂に集めたものを残すことがありませんでした。 それでも、現在に至るまでオルペウス教の教義の影響を受けている、と目される記述が他の作品の中に見受けられることがあります。
ここでは私がオルペウス讃歌を訳出するときの底本とした"The Book of the Orphic Hymns: Together with the Principal Fragments also Attributed to Orpheus. The Whole Extracted from Hermann's Edition of the Orphica"のΑΠΟΣΠΑΣΜΑΤΙΑの章にリストされているものをそのままリストすることにします。 すでに訳本があるものについては、訳本から訳文を抜き出しています。