§10.

§10. アクセント決定における語末の -οι および -αι

アクセントの位置を決定する際に、語末の -οι および -αι は「短い」音節とみなされる。 ただし、これには例外がある。

韻文で音節の長短を評価するときは、語末の -οι および -αι は韻律の要求にしたがって、長短どちらにも評価されうる。 たとえば、ヘーシオドス, 『神統記』, 436行

ἔνθα θεὰ καὶ τοῖς παραγίγνεται ἠδ᾿ ὀνίνησιν·

であるが、この作品はヘクサメトロスで書かれているので、音節の長短をカッコ内に、脚の区切りを "|" で表すと

ἔν(‒)θᾰ(⏑) θε(⏑)|ὰ(‒) καὶ(‒)| τοῖ(‒)ς πᾰ(⏑)ρᾰ(⏑)|γίγ(‒)νε(⏑)ται(⏑)| ἠ(‒)δ᾿ ὀ(⏑)νί(⏑)|νη(‒)σιν(⏑)|

のように区切ることができるが、καίの語尾の-αιは長く、παραγίγνεταιの語尾の-αιは短く読まないと韻律に合わない。


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