プロートゴノスへの讃歌

ミルラ(没薬)の樹脂を焚きしめること

両性具有のプロートゴノスを私は召喚する。大いなるもの、アイテールをさすらうものを 卵より生まれたもの、黄金の翼を賛美するものを 牡牛の顔を持つもの、浄福なる神々と人間どもの祖先 多くの記憶持つ種、多くの秘教の儀式にて讃えられるもの、争いを癒すものを 語るべからざるもの、隠されたもの、突進する音をたてて動くもの、すべての光を放つ新芽を 両の眼より暗き霧を掃うものを。 その羽の羽ばたきで世界に向かう、あまねく渦巻きよ。 驚異の神聖なるまばゆき光、御身パネースをここに召喚する。 してまた王なるプリアポスを、更には、やぶにらみのアンタウゲースを だが浄福なる神よ、多くの助言与える神よ、豊かな実りの神よ、進み行きたまえ 神官たちになる多くの変化に富んだ、神聖な儀式を嘉する神よ。


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