エイレイテュイア
Ἐιλείθυια
Eileithyia
(羅)Ilithyia
(仏)Ilithye

名称のゆらぎ

カナ表記 ギリシア語 アルファベット 出典など
エイレイテュイア Εἰλείθυια Eileithyia 標準語形
エレイテュイア Ἐλείθυια Eleithyia ピンダロス, ピューティア祝旋歌, 3.9
ピンダロス, ネメア祝旋歌, 7.1 など
エレイテュア Ἐλείθυα Eleithya
エイレーテュイア Ειλήθυια Eilēthyia パウサニアース, ギリシア案内記, 2.5.4
など
エレウティア Ἐλευθία Eleuthia
エレウティエー Ἐλευθίη Eleuthie Ἐλευθίαのイオニア方言
エレウシア Ελευσία Eleusia
エレウテュイア Ἐλεύθυια Eluthyia
エイレイテイア Εἰλείθεια Eileitheia ボイオーティア方言
エイレイティア Εἰλείθια Eileithia

概要

お産を司る女神。 特別の神話は特にない。

ヘーシオドス『神統記』によれば、女神はゼウスヘーラーの娘である(神統記922行)。 同じ出自を持つ神として、他にアレースヘーベーが挙げられている。

出自

父親はゼウス。 母親はヘーラー。 (ヘーシオドス, 『神統記』, 922 ; アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 1.3.1)

神話

お産を司る女神として、女神がその場にいることで、お産がスムーズに行われると考えられていたらしい。

レートーアポローンを出産するとき。 ヘーラーの意志により女神の出産を知らされていなかったエイレイテュイアが、イーリスの呼びかけによって状況を知り、デーロス島に降り立ったとたんにレートーは産気づいた。 (ホメーロス(風)讚歌, アポローン讚歌(讚歌第3番), 97-117)

引用

ヘーシオドス, 神統記, 921-923行

Λοισθοτάτην δ᾽ Ἥρην θαλερὴν ποιήσατ᾽ ἄκοιτιν·
ἣ δ᾽ Ἥβην καὶ Ἀρηα καὶ Εἰλείθυιαν ἔτικτε
μιχθεῖσ᾽ ἐν φιλότητι θεῶν βασιλῆι καὶ ἀνδρῶν.

いちばん最後に ゼウスヘラを咲き匂う花嫁となさった。
彼女は ヘペ アレス エイレイテュイアを生んだ
神々と人間どもの王者と 情愛の契りをなさって。
(廣川洋一 訳)


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