ゼウス
Ζεύς
Zeus
名称のゆらぎ
カナ表記 |
ギリシア語表記 |
アルファベット表記 |
出典など |
ゼウス |
Ζεύς |
Zeus (主格) |
標準語形 |
Διός |
Dios (属格) |
Δία |
Dia (対格) |
Διί, Δί |
Dii, Dī (与格) |
Ζεῦ |
Zeū (呼格) |
ゼウス |
Ζεύς |
Zeus (主格) |
叙事詩形 |
Ζηνός |
Zēnos (属格) |
Ζῆν(α) |
Zēn(a) (対格) |
Ζηνί |
Zēni (与格) |
Ζεῦ |
Zeū (呼格) |
デウス |
Δεύς |
Deus (主格) |
ボイオーティア方言 |
概要
ギリシア神話における最高神。
オリュムポス神群の一柱。
出自
父親はクロノス。
母親はレイアー。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 457行 ; アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 1.1.6 ; ホメーロス, 『イーリアス』, 4.5 他)
クロノスとレイアーから生まれた神は他にもいるが、「クロノスの御子(クロニデース, Κρονίδηςまたはクロニオーン, Κρονίων)」といえば、一般にゼウスのことを指す。
ゼウスは現行世界の最高神ということもあり、多くの神、寓意、人の系譜に影響を与えている。
女神との間の子供
- ヘーラーとの間にアレース、ヘーベー、ヘーパイストス、エイレイテュイア。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 922; アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 1.3.1)
ヘーパイストスに関してはホメーロスではゼウスとの間の子になっているが、後代ではヘーラーが一人で生んだことになっている。
- エウリュノメーとの間にカリスたち。
(ヘーシオドス,『神統記』, 307; アポロドーロス, 1.3.1)
- テミスとの間にホーラたちとモイラたち。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 901, 904; アポロドーロス, 1.3.1)
- デーメーテールとの間にペルセポネー。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 913-914; アポロドーロス, 1.3.1)
- ムネーモシュネーとの間にムーサたち
(ヘーシオドス, 『神統記』, 915-916; アポロドーロス, 1.3.1)
- レートーとの間にアポローンとアルテミス。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 918; アポロドーロス, 1.3.1)
人間の女性との間の子供
- アイギーナとの間にアイアコス。
(アポロドーロス, 3.12.6)
- アルクメーネーとの間にヘーラクレース。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 943; アポロドーロス, 2.4.5, 2.4.8)
- アンティオペーとの間にアムピーオーンとゼートス。
(アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 3.5.5, 3.10.1)
- イーオーとの間にエパポス。
(アポロドーロス, 2.1.3)
- イオダマーとの間にテーベー。
(ツェツェース, 『リュコプローン注解』, 1206)
- エウローペーとの間にミーノースとラダマンテュス。(サルペードーンが加えられるときがある。)
(アポロドーロス, 3.1.1)
- エラレーとの間にティテュオス。
(アポロドーロス, 1.4.1)
- エーレクトラーとの間にダルダノス、イアーシオーン(アポロドーロス, 3.12.1)、ハルモニアー。(ディオドーロス, 『地誌』, 5.48.1)
- カリストーとの間にアルカス。
(アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 3.8.2; エウリーピデース『オレステース』1642行への古注; ヒュギーヌス, 『天体詩篇』, 2.1; オウィディウス, 『変身物語』, 2.440以降; パウサニアース, 『ギリシア案内記』, 8.35.7, 10.9.3, 10.31.3)
- セメレーとの間にディオニューソス。
(ヘーシオドス, 『神統記』, 940-941)
- ダナエーとの間にペルセウス。
(アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 2.4.1)
- ターユゲテーとの間にラケダイモーン。
(アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 3.10.3)
- ニオベーとの間にアルゴスとペラスゴス。
(アポロドーロス, 『ギリシア神話』, 2.1.1)
- プルートーとの間にタンタロス。
(エウリーピデース『オレステース』5行目への古注; パウサニアース, 『ギリシア案内記』, 2.22.3, ピンダロス『オリュムピア祝旋歌』第3歌41行への古注; ヒュギーヌス, 『神話集』, 155話)
- プロートゲネイアとの間にアエトリオスとオプース。
- マイアとの間にヘルメース。
(ヘーシオドス, 神統記, 938; アポロドーロス, 2.1.5; ホメーロス(風)讚歌, ヘルメース讚歌(讚歌第4番))
- ラーオダメイアとの間にサルペードーン。
(アポロドーロス, 3.1.1)
- レーダーとの間にヘレネー、ポリュデウケース、カストール。
但しヒュギーヌスでは、カストールはテュンダレオースの子になっている。
(アポロドーロス, 1.8.2, 3.10.6-7; ヒュギーヌス, 神話集, 77話)
神話
誕生
幼少期
ティータノマキアー
ギガントマキアー
テューポーンとの戦い
改訂履歴
- 2013.9.5 ファイル作成
- 2017.6.22 子供たちの項目を追加