練習 6.4
課題文
ἔφη τοὺς σοφοὺς νομίζειν τὸν θάνατον ὕπνον εἶναι.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
ἔφη | φημί | 動詞 | 三人称/単数/未完了/直説法/能動態 | 言う |
τούς | ὁ | 定冠詞 | 男性/複数/対格 | σοφούςにかかる |
σοφούς | σοφός | 形容詞 | 男性/複数/対格 | 賢い |
νομίζειν | νομίζω | 動詞 | 不定詞/現在/能動態 | 考える |
τόν | ὁ | 定冠詞 | 男性/単数/対格 | θάνατονにかかる |
θάνατον | θάνατος | 男性名詞 | 単数/対格 | 死 |
ὕπνον | ὕπνος | 男性名詞 | 単数/対格 | 眠り |
εἶναι | εἰμί | 動詞 | 不定詞/現在/能動態 | ~である |
脚注
特になし。
出典と翻訳
不明。
メモ
不定詞を使った間接話法が、この課題の主題。 テキストP. 23, §41に書かれていることを基本として考えていく。
基本的な構造は、彼(彼女)はφημίしていた、というもの。 τοὺς σοφούς以降はφημίしていた内容。 出典が不明で文脈がわからないが、 φημίの未完了は過去における動作の開始点というよりは、過去における動作の繰り返しや習慣と考える方が妥当と思われたので、~していた、とした。 何らかの理由や経緯を現す内容が、この文の前後にあるならば、~しはじめたとするほうが妥当と思われる。
不定詞を中心とした句が二つあり、一つはτοὺς σοφοὺς νομίζειν、もう一つはτὸν θάνατον ὔπνον εἶναιに分けられる。
τοὺς σοφοὺς νομίζεινにおいて。 ここでのτοὺς σοφούςは不定詞νομίζεινの主語と考える。 逆に、τοὺς σοφούςをνομίζεινの直接目的語だと考えると、主語は主動詞ἔφηの主語、つまり彼(または彼女)となり、続くτὸν θάνατον ὕπνον εἶναιとうまくつながらない。 なのでここでは、σοφόςな人たちはνομίζωしている、としてその内容をτὸν θάνατον以下で述べていると解する。
τὸν θάνατον ὕπνον εἶναιにおいてτὸ θάνατονが不定詞εἶναιの主語。 ὕπνονがτὸν θάνατονと性/数/格が一致することから、θάνατοςはὕπνοςである、とσοφόςな人たちがνομίζωしている内容であるように解する。
まとめると、彼(彼女)はσοφόςな人たちがθάνατοςはὕπνοςであるとνομίζωしているとφημίしていた、くらいの内容が文意と思われる。