練習 18.6
課題文
ἐδόκει τοῖς Ἀθηναίοις στῆναι ἐνταῦθα καὶ πολεμεῖν.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
ἐδόκει | δοκέω | 動詞 | 三人称/単数/未完了/直説法/能動態 | (与格に)思われる (与格が主語を)決議する |
τοῖς | ὁ | 定冠詞 | 男性/複数/与格 | Ἀθηναίοιςにかかる |
Ἀθηναίοις | Ἀθήναιος | 男性名詞 | 複数/与格 | アテーナイ人 |
στῆναι | ἵστημι | 動詞 | 不定詞/アオリスト/能動態 | 立つ (第二アオリスト) |
ἐνταῦθα | ἐνταῦθα | 副詞 | この語は変化しない | その場所で |
καί | καί | 小辞 | この語は変化しない | そして |
πολεμεῖν | πολεμέω | 動詞 | 不定詞/現在/能動態 | 戦う |
脚注
特になし。
出典と翻訳
不詳。
メモ
本課の主要な学習項目の一つがμι動詞の変化、特にἵστημιの変化なので、στῆναιの形を正しく把握することが本課題文の主旨と思われる。
- στῆναιと曲アクセントがついているので、何かしらの母音融合が行われていると考える
- これは元々στά + εναιであったと言われている
- στα-はἵστημιの弱い語幹である
- -εναιはμι動詞の第二アオリスト/能動態での不定詞語尾である
- 従ってστῆναιは、ἵστημιの不定詞/第二アオリスト/能動態となる
δοκέωという動詞は「思われる対象」が主語、「思う主体」が与格で表される。 本課題文では、「よいと思われる」または転じて「(良いと思われて)決議する」くらいのニュアンス。
本課題文の主語は、二つの不定詞στῆναιとπολεμεῖν。 不定詞は中性/単数として数えられるし、中性/複数が主語のときでも動詞は単数で受けるのが原則。 したがって主動詞δοκέωは三人称/単数/未完了となっている。
まとめると、「その場所で(ἐνταῦθα)ἵστημιすることとπολεμέωすることがἈθήναιοςたちの間でδοκέωされた」くらいの内容が、本課題文の文意と思われる。