§116
接続法における条件文
前文と後文
条件文において、その構成要素を以下のように定義する。
- 前文(protasis)条件を述べる従属文のこと。否定はμή。
- 後文(apodosis)帰結を述べる主文のこと。否定は命令や願望の場合を除きοὐ。
接続法による条件文の種類
接続法による条件文は以下の二種類がある。 「接続法による」と書いたのは、「希求法による」条件文もあり、それは§124で見ることになるから。 SMYTHの§2297も参照のこと。
条件文はによって導かれることが多いが、これはとがつづめられたもの。 更につづめられてやと書かれることもある。 なお、条件文を導く他の語については§117を参照のこと。
「実現可能な未来の仮定」と書かれるとイメージしづらいが、要するに「話者の予想」を表わしている。 その内容は、話者が「ありうる」と感じているものであって、客観的事実では必ずしもないものを述べている。