§917. Copula

英語原文

An indeterminate verb that serves simply to couple a predicate substantive or adjective to the subject is called a copula : Ξενοφῶν ἦν Ἀθηναῖος Xenophon was an Athenian.

The most common copulative verbs are εἶναι be and γίγνεσθαι become. Many other verbs serve as copulas: καθίστασθαι become, πεφῡκέναι ὑπάρχειν πέλειν (poetical) be, δοκεῖν seem, φαίνεσθαι appear, καλεῖσθαι, ὀνομάζεσθαι, ἀκούειν, κλύειν (peotical) be called, τυγχάνειν, κυρεῖν (poet.) happen, turn out, αἱρεῖσθαι be chosen, νομίζεσθαι be regarded, κρῑ́νεσθαι be judged and the like.

日本語解釈

単に述語名詞または(述語となる)形容詞を主語に結び付ける、漠然とした動詞のことを繋辞(copula, 連接詞とも)という。

Ξενοφῶν ἦν Ἀηναῖος.

クセノポーンはアテーナイの人であった。
ἦνがεἰμίの三人称/単数/未完了過去/直説法/能動態で、このセクションの中心的話題である繋辞として機能している。

もっともよく見る繋辞的動詞はεἶναι(英語のbe動詞に相当)とγίγνεσθαι(～になる)がある。他に繋辞として機能する動詞には以下のようなものがある。:
- καθίστασθαι, ～になる
- πεφῡκέναι, 生まれた
- ὑπάρχειν, 始める
- πέλειν, (韻文で) be動詞
- δοκεῖν, ～と思われる
- φαίνεσθαι, 現れる
- καλεῖσθαι, 呼び出される
- ὀνομάζεσθαι, 名付けられる
- ἀκούειν, 聞く
- κλύειν, (韻文で)～と呼ばれる
- τυγχάνειν, ～に出くわす
- κυρεῖν, (韻文で)(事態などが)起きる, 結局～になる
- αἱρεῖσθαι, 選ばれる
- νομίζεσθαι, ～であると見なされる
- κρῑ́νεσθαι, 判断される
など。

メモ

ここでSmythは動詞を不定詞で表している。実際には繋辞的動詞は不定詞として使われるだけではなく、先の文例を見てもわかるように、動詞の他の活用形でも繋辞として機能する。辞書の見出し語は一人称/単数/現在/直説法/能動態(能動態がない場合は中受動態) で表されるが、Smythのリストは能動態欠如動詞というワケではなくても中受動態で表されているものもある。

以下に一人称/単数/現在/直説法における形をリストしておく。能動態欠如動詞ではないのに中受動態の形をとっているものに関しては、備考欄に能動態の形を書いておいた。ただしπεφῡκέναιだけは現在完了/能動態形なので、一人称/単数/現在完了/直説法/能動態の形をリストし、備考欄に一人称/単数/現在/直説法/能動態の形をリストした。

不定詞	一人称/単数/現在	備考
εἶναι	εἰμί	能動態
γίγνεσθαι	γίγνομαι	中受動態(能動態欠如動詞)
καθίστασθαι	καθίστημι	中受動態(能動態欠如動詞)
πεφῡκέναι	πέφυκα	現在完了/能動態(現在/能動態はφύω)
ὑπάρχειν	ὑπάρχω	能動態
πέλειν	πέλω	能動態
δοκεῖν	δοκέω	能動態
φαίνεσθαι	φαίνομαι	中受動態(能動態はφαίνω)
καλεῖσθαι	καλοῦμαι	中受動態(能動態はκαλέω)
ὀνομάζεσθαι	ὀνομάζομαι	中受動態(能動態はὀνομάζω)
ἀκούειν	ἀκούω	能動態
κλύειν	κλύω	能動態
τυγχάνειν	τυγχάνω	能動態
κυρεῖν	κυρέω	能動態
αἱρεῖσθαι	αἱροῦμαι, αἱρέομαι	中受動態(能動態はαἱρέω)
νομίζεσθαι	νομίζομαι	中受動態(能動態はνομίζω)
κρῑίνεσθαι	κρίνομαι	中受動態(能動態はκρίνω)