練習 10.2
課題文
κρίνει φίλους ὁ καιρός, ὡς χρυσὸν τὸ πῦρ.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
κρίνει | κρίνω | 動詞 | 三人称/単数/現在/直説法/能動態 | 分ける |
φίλους | φίλος | 男性名詞 | 単数/主格 | 友人 |
ὁ | ὁ | 定冠詞 | 男性/単数/主格 | καιρόςにかかる |
καιρός | καιρός | 男性名詞 | 単数/主格 | 好機 |
ὡς | ὡς | 副詞 | この語は変化しない | ~のように |
χρυσόν | χρυσός | 男性名詞 | 単数/主格 | 黄金 |
τό | ὁ | 定冠詞 | 中性/単数/主格 | πῦρにかかる |
πῦρ | πῦρ | 中性名詞 | 単数/主格 | 火 |
脚注
特になし。
出典と翻訳
不明。
ただし、田中秀央 落合太郎 編著, ギリシア・ラテン引用語辞典, 岩波書店によれば、これはメナンドロスのMonosticha 276とのこと。
メモ
πῦρの単数/属格がπυρόςであるため、-ρ語幹の第三変化名詞である、と把握することが本課題文の主旨と思われる。 ὡς以下に動詞がなく、τόを主格で読むか対格で読むかで悩むかもしれない。 しかしコンマ前までの内容のφίλους ὁ καιρόςと同じ構成であることに気づけば、主格で読めばいいとわかる。
文の後半は、必要ならばκρίνειを補って読むと文意がわかりやすい。
つまり、「καιρόςがφίλοςたちを(そうではない人々たちから)κρίνωする、πῦρが(他の不純物から)χρυσόςをそう(κρίνω)するように(ὡς)」くらいの内容が文意と思われる。