練習 11.2
課題文
μακάριος ὅστις οὐσίαν καὶ νοῦν ἔχει.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
μακάριος | μακάριος | 形容詞 | 男性/単数/主格 | 幸福な, 祝福された |
ὅστις | ὅστις | 不定関係代名詞 | 男性/単数/主格 | …する人は誰でも |
οὐσίαν | οὐσία | 名詞 | 女性/単数/対格 | 本質, 財産 |
καί | κὰι | 小辞 | 不変化詞 | そして, …もまた, …でさえ |
νοῦν | νοῦςまたはνόος | 名詞 | 男性/単数/対格 | 心, 理性 |
ἔχει | ἔχω | 動詞 | 三人称/単数/現在/直説法/能動態 | 持つ, …の状態である, (不定詞と)…できる |
脚注
特になし。
出典と翻訳
メナンドロス 断片114K。
プルータルコスの『モラリア』の一部、「どのようにして若者は詩を学ぶべきか」34cにこの部分の引用が見える。 邦訳は西洋古典叢書の『モラリア 1』に所収されている。
ストバイオス 4.39.7ではメナンドロスの『デーミウールゴス』断片として
μακάριος ὅστις οὐσίαν καὶ νοῦν ἔχει·
χρῆται γὰρ οὗτος εἰς ἃ δεῖ ταύτῃ καλῶς.
と続く行も挙げている。 この部分の日本語訳は、岩波の喜劇全集にある。
メモ
不定関係代名詞 ὅστις (…であるところの人は誰でも)がこの課のテーマの一つ。 「οὐσία と νοῦς を ἔχω する人は誰でも μακάριος である」、という構造が解れば、難しい構文では決してない。