練習 11.3
課題文
ἔφη τὸν βασιλέα τὴν γυναῖκα καλὴν εἶναι νομίζειν.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
ἔφη | φημί | 動詞 | 三人称/単数/未完了/直説法/能動態 | 言う |
τόν | ὁ | 定冠詞 | 男性/単数/対格 | βασιλέαにかかる |
βασιλέα | βασιλεύς | 男性名詞 | 単数/対格 | 王 |
τὴν | ὁ | 定冠詞 | 女性/単数/対格 | γυναῖκαにかかる |
γυναῖκα | γυνή | 女性名詞 | 単数/対格 | 女, 妻 |
καλήν | καλός | 形容詞 | 女性/単数/対格 | 美しい, 素晴らしい |
εἶναι | εἰμί | 動詞 | 不定詞/現在/能動態 | ~である |
νομίζειν | νομίζω | 動詞 | 不定詞/現在/能動態 | (~であると)考える |
脚注
特になし
出典と翻訳
不明。
メモ
対格βασιλέαが不定詞νομίζεινの、対格γυναῖκαが不定詞εἶναιの主語になっていることに注意。 そういう意味で、対格-不定詞の構成(P. 23, §41. 参照)が二重構造になっている。
対格-不定詞の構文「ではない」と考えるとき、対格は
- 主動詞φημίが二つの対格を要求する
- それぞれが不定詞となっている動詞νομίζωおよびεἰμίの直接目的語となっている
- 不定詞となっている動詞νομίζωおよびεἰμίが対格を要求する
- もっと他の理由
などが考えられるが、それぞれに則って辞書にそういった用例があるかどうかや、訳文を考えてみて、よりふさわしいかどうかを吟味してみればよい。
そういった構造に気づけば、「βασιλεύςはγυνήがκαλόςである(εἶναι)とνομίζωしている、と彼(または彼女)はφημίしていた(未完了)」くらいの内容が本課題文の文意であると思われる。