練習 12.10

課題文

Δράκων, ὃς πολίτης ἦν ποτε ἐν ταῖς Ἀθήναις, οὕτω σοφὸς καὶ δίκαιος ἦν ὥστε οἱ Ἀθηναῖοι ἤθελον αὐτὸν νόμους νέους γράφειν. ἀλλὰ χαλεποὶ ἦσαν οἱ νόμοι οὓς ἔγραψεν. ἦν γὰρ ἐν ἐκείνοις τοῖς νόμοις μία ζημία, θάνατος. οἱ οὖν Ἀθηνῖοι ἔλεγον ὅτι οἱ Δράκοντος νόμοι οὐκ ἀνθρώπων ἦσαν ἀλλὰ δράκοντος.

語彙

文中の語 見出語形 品詞 変化形 主な意味
Δράκων Δράκων 男性名詞 単数/主格 ドラコーン(人名)
ὅς ὅς 関係代名詞 男性/単数/主格 ~であるところの人
πολίτης πολίτης 男性名詞 単数/主格 市民
ἦν εἰμί 動詞 三人称/複数/未完了/直説法/能動態 ~である
ποτε ποτε 小辞 この語は変化しない かつて, 当時
ἐν ἐν 前置詞 この語は変化しない (与格の)中で
ταῖς 定冠詞 女性/複数/与格 Ἀθήναιςにかかる
Ἀθήναις Ἀθῆναι 女性名詞 複数/与格 アテーナイ
οὕτω οὕτω 副詞 この語は変化しない このように
σοφός σοφός 形容詞 男性/単数/主格 賢い
καί καί 小辞 この語は変化しない そして
δίκαιος δίκαιος 形容詞 男性/単数/主格 正しい
ἦν εἰμί 動詞 三人称/単数/未完了/直説法/能動態 ~である
ὥστε ὥστε 接続詞 この語は変化しない その結果
οἱ 男性/複数/主格 Ἀθηναῖοιにかかる
Ἀθηναῖοι Ἀθηναῖος 男性名詞 複数/主格 アテーナイ人
ἤθελον ἐθέλω 動詞 三人称/複数/未完了/直説法/能動態 欲する, 望む
αὐτόν αὐτός 強意代名詞 男性/単数/対格 彼を(斜格用法)
νόμους νόμος 男性名詞 複数/対格
νέους νέος 形容詞 男性/複数/対格 新しい
γράφειν γράφω 動詞 不定詞/現在/能動態 書く
ἀλλά ἀλλά 小辞 この語は変化しない しかし
χαλεποί χαλεπός 形容詞 男性/複数/主格 困難な, 耐え難い
ἦσαν εἰμί 動詞 三人称/複数/未完了/直説法/能動態 ~である
οἱ 定冠詞 男性/複数/主格 νόμοιにかかる
νόμοι νόμος 男性名詞 複数/主格
οὕς ὅς 関係代名詞 男性/複数/対格 ~であるところの物
ἔγραψεν γράφω 動詞 三人称/単数/アオリスト/直説法/能動態 書く
ἦν εἰμί 動詞 三人称/単数/未完了/直説法/能動態 ~である
γάρ γάρ 小辞 この語は変化しない というのも
ἐν ἐν 前置詞 この語は変化しない (与格の)中で
ἐκεῖνοις ἐκεῖνος 指示代名詞 男性/複数/与格 あの, あれ
τοῖς 定冠詞 男性/複数/与格 νόμοιςにかかる
μία εἷς 基数詞 女性/単数/主格 1
ζημία ζημία 女性名詞 単数/主格
θάνατος θάνατος 男性名詞 単数/主格
οἱ 定冠詞 男性/複数/主格 Ἀθηναῖοιにかかる
οὖν οὖν 小辞 この語は変化しない それゆえに
Ἀθηναῖοι Ἀθηναῖος 男性名詞 複数/主格 アテーナイ人
ἔλεγον λέγω 動詞 三人称/複数/未完了/直説法/能動態 言う
ὅτι ὅτι 接続詞 この語は変化しない ~ことを, ~故に
οἱ 定冠詞 男性/複数/主格 νόμοιにかかる
Δράκοντος Δράκων 男性名詞 単数/属格 ドラコーン(人名)
νόμοι νόμος 男性名詞 複数/主格
οὐκ οὐ 否定辞 この語は変化しない ~ない
ἀνθρώπων ἄντρωπος 男性名詞 複数/属格 人間
ἦσαν εἰμί 動詞 三人称/複数/未完了/直説法/能動態 ~である
ἀλλά ἀλλά 小辞 この語は変化しない そうではなくて
δράκοντος δράκων 男性名詞 単数/属格

脚注

μία : 「一つ」(P. 145, §. 191)

出典と翻訳

不明。

メモ

強意代名詞αὐτόςおよび指示代名詞ἐκεῖνοςを把握することが、本課題文の要旨と思われる。 少し長めの文章となっており、いままでに学んだことを整理する、という意味合いもあるのかもしれない。

Δράκων、この人はἈθηναῖπολίτηςであり、またこのように(οὕτω) σοφόςで(καί) δίκαιος (な人)であった。 その結果(ὥστε)、Ἀθηναῖοςたちは彼がνέοςνόμοςγράφωすることをἐθέλωした。 だが、νόμοςχαλεπόςなものであった(ἦσαν)。 というのも(γάρ)、あの(ἐκεῖνος) νόμοςの中には(ἐν)、ζημίαμίαある(ἦν)だけで、それはθάνατος (であった)。 それゆえに(οὖν)、Ἀθηναῖοςたちは次のように(ὅτι以下のことを) λέγωした。 Δράκωννόμοςἄνθρωποςのではない、そうではなくて(ἀλλά) δράκωνのである、と。


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