練習 15.4
課題文
ὁ νοῦς γὰρ ἡμῶν ἐστιν ἐν ἑκάστῳ θεός.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
ὁ | ὁ | 定冠詞 | 男性/単数/主格 | νοῦςにかかる |
νοῦς | νοῦς | 男性名詞 | 単数/主格 | 心, 心理 |
γάρ | γάρ | 小辞 | この語は変化しない | (恐らくは)理由を表す |
ἡμῶν | ἐγώ | 人称代名詞 | 男性(女性)/複数/属格 | 私 |
ἐστιν | εἰμί | 動詞 | 三人称/単数/現在/直説法/能動態 | ~である, 存在する |
ἐν | ἐν | 前置詞 | この語は変化しない | (与格の)中に, で |
ἑκάστῳ | ἕκαστος | 形容詞 | 男性/単数/与格 | おのおのの |
θεός | θεός | 男性名詞 | 単数/主格 | 神 |
脚注
特になし。
出典と翻訳
メナンドロス, 断片762K。
メモ
人称代名詞ἡμῶνの形と意味を正しく把握することが、本課題文の主旨と思われる。
文の基本出来な構造は、「ὁ νοῦςはθεόςである(ἐστιν)」というもの。 これに他の語句がかかる。
断片のために文脈がわからないが、ここではγάρを理由を述べていると解する。 他に「すなわち」や「実に」といった訳語が巻末の語彙集に並んでいる。
まとめると、「なぜなら(γάρ) ἐγώたちの(複数/属格) νοῦςはἕκαστοςの中で(ἐν) θεόςなのだから」、くらいの内容が本課題文の文意と思われる。