練習 4.9
課題文
ὡς στενὴ καὶ ὀρθία ἡ ὁδός, ὦ δέσποτα.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
ὡς | ὡς | 副詞 | この語は変化しない | いかに, なんと, ~のように |
στενή | στενός | 形容詞 | 女性/単数/主格 | 狭い |
καί | καί | 小辞 | この語は変化しない | そして |
ὀρθία | ὄρθιος | 形容詞 | 女性/単数/主格 | けわしい, 急勾配の |
ἡ | ὁ | 定冠詞 | 女性/単数/主格 | ὁδόςにかかる |
ὁδός | ὁδός | 女性名詞 | 単数/主格 | 道 |
ὦ | ὦ | 間投詞 | この語は変化しない | 呼格の前に立って感嘆を表す |
δέσποτα | δεσπότης | 男性名詞 | 単数/呼格 | 主人 |
脚注
δέσποτα(単数/呼格)のアクセントは不規則。
出典と翻訳
不明。
メモ
カンマの前までは、ὁδόςの状態を感嘆(ὡς)をこめて表している。 状態は二つあり、καίで繋がれている。 つまり、なんとστενόςでὄρθιοςなὁδόςであることか、と言っている。
カンマ以降は、相手への呼びかけ。 間投詞ὦは呼格に先だって立つことが多いが、この間投詞が「つかない方が感嘆の度合いは強い」ときがある(Cf. Smyth §1284)。
脚注と単語欄を見て判る通り、δέσποταは男性名詞δεσπότηςの単数/呼格。 女性形はδέσποινα。 脚注ではアクセントが不規則と書いてあるが、女性形であるδέσποιναのアクセント位置をみると、男性形の単数/主格の方がアクセント規則でpaenultimaに来ているだけにも見える。 しかし単数/与格はδεσπότι。のようになり、男性形に関して言えば、主格でのアクセント位置を保持しているので、呼格の方がイレギュラーということなのかもしれない。
まとめると、「なんとστενόςでὄρθιοςなὁδόςであることでしょう、δεσπότηςよ」、くらいの内容が文意。