練習 13.7
課題文
τὰ ἀλλότρια ἁμαρτήματα ῥᾷον ἐν ὀφθαλμοῖς ἔχομεν ἢ τὰ ἴδια.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
τά | ὁ | 定冠詞 | 中性/複数/対格 | ἁμαρτήματαにかかる |
ἀλλότρια | ἀλλότριος | 形容詞 | 中性/複数/対格 | 他人の |
ἁμαρτήματα | ἁμάρτημα | 中性名詞 | 複数/対格 | 過失 |
ῥᾷον | ῥᾴδιος | 形容詞 | 中性/単数/対格(副詞的) | よりῥάδιοςな(比較級) |
ἐν | ἐν | 前置詞 | この語は変化しない | (与格)の中に |
ὀφθαλμοῖς | ὀφθαλμός | 男性名詞 | 複数/与格 | 目 |
ἔχομεν | ἔχω | 動詞 | 一人称/複数/現在/直説法/能動態 | 持つ |
ἤ | ἤ | 接続詞 | この語は変化しない | ~よりも |
τά | ὁ | 定冠詞 | 中性/複数/対格 | ἴδιαにかかる |
ἴδια | ἴδιος | 形容詞 | 中性/複数/対格 | 自分の |
脚注
特になし。
出典と翻訳
不明。
メモ
動詞ἔχομενが示す主語は一人称/複数なので、τὰ ἀλλότιρα ἁμαρτήματαは主格で読まずに対格で読む。
ῥᾷονはῥᾴδιοςの比較級(P.51, §70)であり、これが本課の学習内容。 とはいえ、ここでの中性/単数は何かを修飾しているのではなく、副詞的に解釈するのがよいように思う。 副詞の比較級には、形容詞の比較級/中性/単数/対格が用いられる(P.51, §72)。
接続詞ἤで比較の対象を示しているので、τὰ ἴδιαはτὰ ἀλλότρια ἁμαρτήματαと同じ格をとる(P.51, §73.1)ので、対格と解する。 このときἁμαλτήματαは重複を避けるために省略されている、と解する。
ὀφθαλμοῖςの与格は差異の程度を表しているのではなく、前置詞ἐνに要求されたもの。
まとめると、「われわれはἀλλότριοςのἁμάλτημαの方をἴδιοςの(ἁμάλτημα)よりもῥᾴδιοςにὀφθαλμόςの中にἔχωする」くらいの内容が、本課題文の文意と思われる。