練習 5.6
課題文
τὰ δῶρα πείσει καὶ τοῦς θεούς.
語彙
文中の語 | 見出語形 | 品詞 | 変化形 | 主な意味 |
τά | ὁ | 定冠詞 | 中性/複数/主格 | δῶραにかかる |
δῶρα | δῶρον | 中性名詞 | 複数/主格 | 贈り物 |
πείσει | πείθω | 動詞 | 三人称/単数/未来/直説法/能動態 | 説得する |
καί | καί | 小辞 | この語は変化しない | ~さえも |
τούς | ὁ | 定冠詞 | 男性/複数/対格 | θεούςにかかる |
θεούς | θεός | 男性名詞 | 複数/対格 | 神 |
脚注
καίはここでは「~さえも」の意。
出典と翻訳
不明。
メモ
πείθωの語幹πειθ-末尾の子音θに時称接尾辞σが続くことで脱落している(P.19 §30.3参照)ので、これは直説法/未来/能動態。 人称語尾が-ειなので、三人称/単数。 中性名詞/複数が主語のとき、動詞は単数で受ける(練習3.8の脚注参照)のが原則なので、τὰ δῶραは主語と解釈しうる。
したがって、δῶρονはθεόςたちさえもπείθωする、が文意。 中性名詞は複数が主語であっても動詞は単数で受けるのは、複数と言いながら一つの概念として扱われていると考えると、τὰ δῶραを必ずしも複数としてイメージする必要はないのではないか、と思う。 もちろん複数であることを重視して、二つ以上の量的なイメージで解釈するのもアリではあるが、どちらが適切なのかは出典が不明なこともあって文脈がわからない。