練習 5.8

課題文

ῥᾴδιον ἔσται παιδεύειν τοῦς σοφοὺς μαθητάς.

語彙

文中の語 見出語形 品詞 変化形 主な意味
ῥᾴδιον ῥᾴδιος 形容詞 中性/単数/主格 容易な
ἔσται εἰμί 動詞 三人称/単数/未来/直説法/中動態 ~である
παιδεύειν παιδεύω 動詞 不定詞/現在/能動態 教育する
τούς 定冠詞 男性/複数/対格 μαθητάςにかかる
σοφούς σοφός 形容詞 男性/複数/対格 賢い
μαθητάς μαθητής 男性名詞 複数/対格 生徒

脚注

不定詞παιδεύεινが主語。 こういう場合、不定詞は中性名詞として扱われる。

出典と翻訳

不明。

メモ

脚注で不定詞を主語と読むとしているので、そのように読む。 つまり、παιδεύωすることはῥᾴδιοςであることだろう、というのが基本構造。

対格で表されるτοὺς σοφοὺς μαηετάςをどう読むかで少し悩むかもしれない。 もちろんこれは限定的位置な形容詞の表現であることはいうまでもない。 そこではなくて、不定詞の主語は対格で示されることがある(§41.参照)からである。 とはいえ、賢い生徒たちと言っているのだから、やはり教育するという不定詞の直接目的語としてとらえるほうが無難であるように思う。 (§41.は次に学ぶ第6課の内容なので、脚注も出さずにそういった読み方をすることはないだろう、という忖度した予想も働いている)

以上をまとめると、σοφόςμαθητήςたちをπαιδεύωすることはῥᾴδιος(なこと)であろう、というのが文意と思われる。

単語欄でサラっとἔσταιεἰμίの三人称/単数/未来であることが書かれている。 実際には§138.で変化を学ぶことになるが、そこは中動態についての説明の一部。 中動態(テキストでは中動相となっているが、「相」は動作態を意味するaspectの訳語であるから、本サイトではvoiceの訳語である「態」にしている)というのは、動詞で表される動作やその結果が、主語に深く関わってくる(ことが多い)ような、主語の動詞への関わり方の一つ。 中間態、サンスクリット語などでは反射態とも。


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