§133.
希求法未来 (目次)
- 128. 概説
- 129. ピンダロスで初めて使われた希求法未来
- 130. ὅπωςに導かれる努力などを意味する目的節における希求法未来
- 131. μήやὅπως μήを伴って危惧を表わす動詞に続く希求法未来の例
- 132. 純粋に動作の目的を表わす節ではプラトン『国家』による1例を除いて希求法未来が使われた例がないこと
- 133. 直説法未来と同様に、希求法未来でもἵναを取った例はないこと
- 134. 過去時称に続く目的節で希求法未来が稀に使われる例
英語原文
As ἵνα never takes the future indicative, it can never have the future optative.
日本語解釈
直説法未来ではἵναを決して使われることがないのと同様に、希求法未来でもἵναが使われることは決してない。
メモ
ἵναは「~するために」という目的節(final clause)を導く語。 本書には「目的節」としてfinal clauseとobject clauseが出て来るが、次のような使い分けがされているようだ。
- final clause : 英語でin order toと訳されるような、ある動作の目的や目標を表わす節
- object clause : 動詞の補語または目的語となるような節
他に目的を表わす用法としては未来分詞(153)がすぐに思いつく。 更に詳しい議論は、Chapter IVで行われるらしい。